以前、汗による肌トラブルについて解説しました。
その中で「汗疹」と「エクリン汗嚢腫」の治療には塩化アルミニウムローションを使用すると書きましたが、通常、レーザー治療の適応となる汗管腫が、この塩化アルミニウムローションでキレイに治ったという使用者からの嬉しい報告がありましたのでご紹介したいと思います。
使用された方からのメール
大変お世話になっております。
以前、汗管腫の為、郵送にて塩化アルミニウムローションを送って頂いた者です。
その際に、目の下にできた大きくて深さのある汗管腫に付けて一晩でポロっと取れ、跡形もなく消え去り、その後驚くほど綺麗になりました。
4ヶ月ほど経ちますが、再発もしていません。
それがその時のビフォーアフターの画像です。
塩化アルミニウムローション使用後↓
もう3年以上レーザーやら塗り薬をしても芯のような物が全く取れず、完全に諦めておりましたので、一晩で治ったことには感動の嵐でした。
昨日、そちらとは別にまた両眼の下に小さい汗管腫がたくさんできている事に気づき、昨夜薄く塩化アルミニウムローションを塗って寝ました。
前回同様、付けてすぐから汗管腫がまるで弾けて溶けているような感じにチリチリする痛みがありましたが、朝起きると両眼の下の汗管腫が全てなくなっていました。
それどころか、なんと、小ジワや毛穴も消え去っていて、青クマもなくなり、さらには(施術したことはないのですが)まるでヒアルロン酸の注射をしたかのように、目の下の窪みが改善されふっくらしているのです。(こちらは写真を撮り忘れてしまいました)
目の下がこんなに艶があってふっくらしてツルっとしているのは、もう何年ぶりかというくらいです。
一時的でしょうが、若い頃に戻ったかのようです。
こんなことはあるのでしょうか。
塩化アルミニウムローションに、そのような作用があるのでしょうか。
本当に驚き、何かのお役に立てればと思いご連絡させて頂きました。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
私からの返信
〇〇さま
わざわざメッセージを頂きありがとうございます!
汗管腫に塩化アルミニウムローションが効果あったと以前にもメッセージを頂いていましたが、実際にビフォーアフターの写真を見ると感動ですね!
すごいです!
むっちゃ肌がキレイじゃないですか。
汗管腫に関しては私も悩んでいたので後輩の美容外科医に相談したところ、根っこの部分が深いから大きくなったらレーザーしかない、レーザーで治療しても再発を繰り返したりキレイに治らないことも多いと言われ、自分で必死で調べて皮膚科医時代に使っていた塩化アルミニウムローションを使ってみようと思いついたのでした。
私は汗管腫の一歩手前のエクリン汗嚢腫だったため、汗管腫になる手前でキレイに治りました。
最初つけたときはチリチリ、ピリピリとした痛がゆい感じがあったのですが、毎日つけているうちに何も感じなくなり、その頃にはブツブツが平らになりました☆
シミはコンシーラーで隠せるけれどブツブツは凹凸なのでファンデーションでも目立つため、すごく憂うつでした。
皮膚科では塩化アルミニウムローションは汗疹や汗のニオイの治療に使用するのが一般的ですが、汗管の炎症を抑える作用があるので、汗管腫やエクリン汗嚢腫にも効くはず・・・と思って使ってみて本当に良かったです。
患者さんにも処方しているのですが、同じような感動的なケースが多く、うちの診療所の治療のスタンダードになりました(^^;)
塩化アルミニウムローションにはアンチエイジング効果は謳われていませんが、毛穴は引き締まると思います。
また血行が良くなったため青クマが消失したのでしょう。
いずれにしても嬉しいオマケでしたね(^^;)
もしも差し支えなければ〇〇さんのケースを、うちの患者さんのケースと一緒にブログで紹介させて頂けないでしょうか?
ビフォーアフターの写真も掲載させて頂けると嬉しいです。(嫌なら遠慮なくおっしゃってください)
いつも嬉しい感想を頂き感謝です(*^_^*)
佐々木みのり
〇〇さんからの返信
佐々木みのり先生
お仕事終わりのお疲れの所、ご丁寧なお返事をありがとうございます。
先生に綺麗になったと言って頂き嬉しいです。
先生の塩化アルミニウムローションに辿り着かれたお話がとても感動的でワクワクして拝読していました。
(このブログ記事です→「汗をかくと出てくるブツブツ」)
これは絶対的に汗菅腫の治療法として広めていくべきだと思いました。
有名なクリニックへ何ヶ所も行き、稗粒腫やイボと言われとりあえずレーザー、軟膏。
痛いだけで治るどころか悪化していき、こんなにも美容整形の技術が進歩しているのに、何故、診断もできなければ治せないのだろうとずっと疑問に思って、ネットで検索する日々でした。
先生がおっしゃる通り、ブツブツは隠せないんです。
何をしてもどうしてもすごく目立ってしまうのです。
そしてすごい老け顔になります。
たかが汗菅腫、されど汗菅腫です。
何度も諦めては、顔を見てため息をつく毎日だった事を思い出します。
先生の閃きに本当に感謝したいです。
時間もお金もかけずにこんなに綺麗に平らになるのですから、本当にすごい発見です。
あの量で目の下だけでしたら、何年もつのってくらいコスパが素晴らしいです。
そして、毛穴やクマの改善もきちんと理にかなっていたのですね!
クマもすごい悩みだったので、とびきり嬉しいオマケです。
私の体験でよろしければ是非使って下さい。
もちろん写真も大丈夫です。
私は、この治療法、全国のクリニックに訪れてご紹介したいくらいです。
汗菅腫で悩んでいらっしゃる方は大勢います。
私の大きくて深い三年ものの汗菅腫が一晩で治ったのですから、どんどん広めて悩んでいる方を憂うつから解放させてあげたいです。
長くなりすみません。
あまりに嬉しくて熱くなってしまいました。
ブログ、毎回楽しみにしております。
今後とも宜しくお願い致します。
塩化アルミニウムローション
皮膚科では古くから多汗症や汗疹、ワキガの治療として使われてきた塩化アルミニウムローション。
どのように働いて効果が出ているのか?
塩化アルミニウムが角層内の汗管と結合し、発汗の出口を塞ぐと考えられています。
治療効果についても信頼度は高く、通常では20%の塩化アルミニウム水溶液を用いることが多いですが、敏感肌の患者さんには濃度を薄めたり、逆に手掌・足底には高濃度の50%にするなど、使用部位や患者さんの症状に応じて濃度を使い分けています。
長期の安全性についても医学的に報告があり、50%濃度塩化アルミニウム水溶液を1年以上使用した患者さんにおいて安全性を認められているので安心して使用しています。
副作用については、塗った部位の刺激性の接触皮膚炎(かぶれ)が主な症状。
しかしこれも使用回数を制限したり、濃度を薄めることで使用できることも多いです。
一般的には顔面、頭部、腋窩の部位に対しては10%~20%の濃度で、皮膚がぶ厚い手掌や足底は多汗症の程度に応じて50%くらいまで濃度を上げることもあります。
ただし粘膜面への使用は避けて下さい。
また美容効果があるからと、常用することもオススメしません。
汗の症状が気になる時に、夏など気になる時期に限定してお使い下さい。